雨があいにくと決めているのは
晴天が洗濯日和と決めているのは
なぜだろうと思う人々が歩いてく
そして自分を篩にかけるよう
道中、好みの黒い羽を見つけた人々だけ
どこかの砂浜に立ち止まり小さな砂の城を
いくつも作り続けていた
細かい造形は見つけた黒い羽で
人々は城を入念に完成させたあとで
陽や雨や風や波が城を傷つけても
補修することはない
補修しない替わりに
風や波が生まれ去っていく時間と
同じ時間をかけて黒い羽の手入れをしていた
人に見られては困るようで
皆、背で隠しながら手入れを
それからずっと黒い羽を維持できていた人々はもっと緻密な城を作っていた
空に縦と横の幅を決め映し思考
その値に砂上で時間を掛けて演算をし
そして答を城の設計図に
黒い羽は舞う
縦横のない宇宙から脱出できず
その中で生まれ育っているその人々は
自分が宇宙の分身であることを知らずに今日も城を作る
見つけた心地いい黒い羽で
晴天が洗濯日和と決めているのは
なぜだろうと思う人々が歩いてく
そして自分を篩にかけるよう
道中、好みの黒い羽を見つけた人々だけ
どこかの砂浜に立ち止まり小さな砂の城を
いくつも作り続けていた
細かい造形は見つけた黒い羽で
人々は城を入念に完成させたあとで
陽や雨や風や波が城を傷つけても
補修することはない
補修しない替わりに
風や波が生まれ去っていく時間と
同じ時間をかけて黒い羽の手入れをしていた
人に見られては困るようで
皆、背で隠しながら手入れを
それからずっと黒い羽を維持できていた人々はもっと緻密な城を作っていた
空に縦と横の幅を決め映し思考
その値に砂上で時間を掛けて演算をし
そして答を城の設計図に
黒い羽は舞う
縦横のない宇宙から脱出できず
その中で生まれ育っているその人々は
自分が宇宙の分身であることを知らずに今日も城を作る
見つけた心地いい黒い羽で
#
by air-grey
| 2007-10-07 21:50
| 詩
いつからか眼前には紙があり
その紙上にインクがあり
文字だった
インクは時々夢に侵入して
砂消しゴムをこさえる
そして必要な文字を
頼りに明日を残し
そうしてみんなは
永遠の言葉を見つける
今夜 紙時計に
終わりのない夢の店を開店するあなたに
絶大な幸あれ
その紙上にインクがあり
文字だった
インクは時々夢に侵入して
砂消しゴムをこさえる
そして必要な文字を
頼りに明日を残し
そうしてみんなは
永遠の言葉を見つける
今夜 紙時計に
終わりのない夢の店を開店するあなたに
絶大な幸あれ
#
by air-grey
| 2007-06-16 22:34
| 詩
西浜でメロディが
あちらこちらにタブライン
そりゃどうにも淋しく
帰らない日々が
固い都市で軋んでる
君の最後の裸体と寝顔に
三日月と星を添えたくなって
側で僕は顔を夕暮らし
涙とのベーゼの中で
夜でも昼でも朝でもない
定業なら人生いっそ
あの日の豊島園にしてほしいのさ
楽しき男ではあるらしい
想う行為の匂いに
中毒になりそうろう
たまに箸と茶碗があざけ笑えば
雨に唄い明日を待つ
そしてメリーゴーランド
守ってあげるべき君達は
ことごとく去っていた
気付かせた風は
西浜から生まれた
明日へのメロディ
あちらこちらにタブライン
そりゃどうにも淋しく
帰らない日々が
固い都市で軋んでる
君の最後の裸体と寝顔に
三日月と星を添えたくなって
側で僕は顔を夕暮らし
涙とのベーゼの中で
夜でも昼でも朝でもない
定業なら人生いっそ
あの日の豊島園にしてほしいのさ
楽しき男ではあるらしい
想う行為の匂いに
中毒になりそうろう
たまに箸と茶碗があざけ笑えば
雨に唄い明日を待つ
そしてメリーゴーランド
守ってあげるべき君達は
ことごとく去っていた
気付かせた風は
西浜から生まれた
明日へのメロディ
#
by air-grey
| 2007-06-16 22:24
| 詩
女なれば
柔頬を航路する濁点の嬉し悲しは
夜空に浮く月の肌をなぞる想い
男なれば
砂漠に自慢のカルテを撒き
参り舞うその蒸気ゆえ
消え浮きて触れてくる音は母の心音
それはそれとして それから
僕は
大切な人が教えてくれる
マヨネーズ仕掛けの野菜を食べてきた
しかし野菜きりの素朴さを
今だ大切な人は教えてくれない
実は言わないのかも
大切なことを言わないことは無知であると
教えてくれたのは
友達の最後の涙だった
コンビニで
温めますかと聞かれて
刺すような
凍えさせるような
熱いのか冷たいのか
わからない食べ物になることを知ってて
お願いしますと応えてしまう僕は
僕の無知も知らなければいけない
これじゃ
いつか僕の子供は
人を平気でいじめそうだ
柔頬を航路する濁点の嬉し悲しは
夜空に浮く月の肌をなぞる想い
男なれば
砂漠に自慢のカルテを撒き
参り舞うその蒸気ゆえ
消え浮きて触れてくる音は母の心音
それはそれとして それから
僕は
大切な人が教えてくれる
マヨネーズ仕掛けの野菜を食べてきた
しかし野菜きりの素朴さを
今だ大切な人は教えてくれない
実は言わないのかも
大切なことを言わないことは無知であると
教えてくれたのは
友達の最後の涙だった
コンビニで
温めますかと聞かれて
刺すような
凍えさせるような
熱いのか冷たいのか
わからない食べ物になることを知ってて
お願いしますと応えてしまう僕は
僕の無知も知らなければいけない
これじゃ
いつか僕の子供は
人を平気でいじめそうだ
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by air-grey
| 2007-02-11 22:44
| 詩
落ちる花びらのような
そのような生き方を
してきました
世間を気にして生きる人には
わからないでしょうか
踏まれた麦は
まさに太陽の恩を知ったから
あの日一瞬で憎しみが
愛しさに変わったので
それから深く信じて
この道を行けば
大地と空を味方にできる
ほどの強い人間になれると
今日もあなたにとっては
落ちる枯葉のように
僕は花びらのように
落ち舞う
そのような生き方を
してきました
世間を気にして生きる人には
わからないでしょうか
踏まれた麦は
まさに太陽の恩を知ったから
あの日一瞬で憎しみが
愛しさに変わったので
それから深く信じて
この道を行けば
大地と空を味方にできる
ほどの強い人間になれると
今日もあなたにとっては
落ちる枯葉のように
僕は花びらのように
落ち舞う
#
by air-grey
| 2006-05-14 15:19
| 詩